「身上起ファンクラブ」学習&交流会


9月16日に計画されていた愛國米(純米吟醸「身上起」のお米)の稲刈りイベントは、台風の影響によりほぼ中止となってしまいましたが、代わりに田んぼの近所のお宅をお借りして、「身上起ファンクラブ」学習&交流会開催となりました。
米作り、酒造りに携わる皆さんはもちろん、実際にお客さんにお酒を出している飲食店の方、それも遠くから参加してくださった方々との交流ができたことは貴重な機会でありました。

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伊豆急城ヶ崎海岸駅前の居酒屋「肴屋大ちゃん」山本さん。
日本酒を研究していたところ、「酒匠蔵しばさき」(南伊豆町上賀茂)のWebサイトを発見。「身上起」と出会う。山本さんは富戸港で漁(網)に参加して、獲ってきた魚を店で出す。「身上起」的な一連の動きは店のコンセプトにも合う。伊豆に多い白身魚は魚のクセが少ないので、クセの強すぎる酒には負けてしまう。身上起はちょうどいい。土地にあった酒ってやはりあるのだろう。今まで日本酒なんて飲まなかったお客さんが「身上起」を飲み始めて驚いている。

横浜から来た大谷さん。
職場の友人が石廊崎に遊びに行って、お土産に「身上起」を買って来た。仲間で飲み始めたのだがあまりの美味しさに驚いた。わざわざまた南伊豆まで「身上起」を買いに来た。しばさきの店頭で「稲刈りイベント」があることを知り、2016年から参加。去年も今年も大雨で残念。
バイト先の居酒屋にも売り込んで「身上起」を置いてみた。日本酒をうまく説明できるスタッフが居ないにもかかわらず、ただもう熱意だけでオススメしたのだが、よく売れた。お客さんの感想がいろいろで面白い。甘く感じる人、辛く感じる人、日本酒を飲み慣れている人も「飲んだことのない味」。とても好評。

 

 

さて、次の木曜日9月21日には石廊館で「身上起収穫祭」が開催されました。(石廊館は各種ご宴会も承っております。ご相談ください。)

「南伊豆の宝」を大事に育てていきましょう、というご挨拶がありました。まさにおっしゃる通りだと思います。

そんな「南伊豆の宝」、「純米吟醸身上起」。
石廊館ご宿泊の際は、ご夕食のおともにぜひお試しください。

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酒匠蔵しばさき
http://www.ee26.com/

南伊豆米店
https://minamiizu-kometen.jp
[付録]以下は学習会のメモを元にまとめました。ご興味ある方はどうぞ。

(あくまでメモなのでどこか違っていたらすみません。)

「身上起≒身上早稲=愛國」
「身上起」を作っていた青市村の農家、高橋安兵衛さん。今でいうと荒沢(あらいさわ)バス停の信号を(石廊館側から行くと)左に入ったあたりに住み、田んぼをやっていた。肥料をあまり必要とせず、また収穫量も多いから財産を増やす。だから「身上起」という品種名になった。ある年、宮城県の友人から、「来年作るコメがなくなってしまったのでタネを送ってくれないか?」という要請がきた。そこで「身上早稲」を送ってあげた。送られたコメは多収だったため宮城でも好評。何年かのうちに東日本一帯に普及した。ただ、安兵衛さんが名前をつけずに宮城に送ってしまったため、現地で「愛國」(いかにも明治的な名前だが)と名付けられた。「愛國」は明治の3大品種に数えられ、その後の品種改良の親になっていく。味の良い「亀ノ尾」との交配によって「陸羽132号」が生まれ、その血統は「農林1号」を経て、現代の大銘柄、「コシヒカリ」や「ササニシキ」 へと引き継がれていった。

昭和55年(1980)の大冷害を教訓に、冷害に強い品種を研究していた宮城県古川農業試験場の佐々木武彦先生。方法を工夫した耐冷性実験を繰り返すうちに、意外にもコシヒカリ系統が冷害に強いということがわかってきた。(その後佐々木先生は、美味しさと耐冷害性を兼ね備えた品種として「ひとめぼれ」を誕生させた。平成5年(1993)の大冷害も「ひとめぼれ」は比較的軽微な被害で乗り切った。)
コシヒカリの血統を研究していった佐々木先生は、その先祖である「愛國」にたどり着く。ではその「愛國」はどこから来たのか?当時は「広島説」と「南伊豆説」が学説を二分していたが、佐々木先生の25年にも及ぶ研究と調査の結果、宮城県の図書館に埋もれていた冊子に「青市村」から持って来た米が愛國であるという記述を見つけ「南伊豆節」が確定した。「広島説」は広島選出のある貴族院議員の創作だったこともわかった。
日本の4大品種「旭」「神力」「亀の尾」はまだ生産されている。しかし「愛國」をこれだけの規模で作っているのは南伊豆だけ。美味しくないという意見もあるが、作り方の問題。愛國を毎年作り続けてわかってきたが、肥料をやりすぎるから不味くなるのだと思う。(中村さん: アグリビジネスリーデイング/南伊豆米店)

「愛國」で酒造りをしているところはじつは他にもある。酒匠蔵しばさきさんは、愛國で酒造りしている宮城の蔵を4つ訪問しお話を聞いて来たが、「どうして静岡の酒(つまり身上起)は春先の新酒から美味しいの?」と逆に皆に問われた。

「身上起」を作ってくれている蔵元、志田泉酒造(藤枝市)望月社長が解説する。米には「酒造好適米」と「食用米」とがある。有名な「山田錦」などは前者。粒は大きく、米を磨いても芯白が大きく採れ、タンパク質も豊富。酒になってもスッと飲める飲みやすさ。当然後者である「愛國」は粒が小さく、またとても硬い。普通の感覚で作ると超辛口、辛いだけで美味しくない酒になってしまう。米をしっかり磨き、浸水時間を他の米よりも長めにとっている。(酒蔵見学で見せていただいたが、浸水時間をストップウオッチを持った杜氏がシビアに管理していた。)そしてもろみの工程でしっかり溶かす。これによって美味しい酒造りに成功している。柑橘のような甘みが出てきて、これはプロから見ても面白い旨さ。

今年は「種子保存会」を作った。南上小学校の中に設備を整えた。ここなら周りに田んぼがないので他の米と混じらずに「愛國」の種子をキープできる。脱穀機も「愛國」専用のものを用意した。予備の種子は冷蔵保管されており、たとえ全滅しても次の年にはまた「愛國」が作れるようになった。

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